近年、世界的に宗教離れが進んでいるそうですが、その理由を考えてみました。
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まずは、宗教について考えるために、宗教(教義・教団組織)の存在を機能・役割面から考えてみました。
宗教の機能と信仰の目的
・文化、歴史、正しい生き方・考え方、社会常識を教育する手段
・常識では説明できない物事や自然現象について説明する手段
・社会不安、心理的な不安や悲しみを解消、あるいは責任転嫁する手段
・人々を統制する手段、地域のコミュニティ・社会的なセーフティネット
例えば、このような機能・役割が宗教にはありますが、現在ではこのような事の大半は科学や医学といった学問的なアプローチから合理的に解決できます。また、世界的な近代化によって、これまで宗教の側が補完してきた社会福祉についても徐々に政府や企業がカバーしていくようになってきました。その結果、宗教的なアプローチから問題解決する必要性が薄れて衰退していったのではないかと思います。
また日本に限って言えば、オウム真理教の地下鉄サリン事件を契機に、新興宗教ひいては宗教そのものに対する拒否反応が生まれてきたことも大きな要因の一つであると思います。そして、日本の場合は葬儀くらいしか積極的に宗教が関わる場面がなかったことも大きいと思います。(葬式仏教化)
まとめ
一言で言うと、これまで宗教(教義・教団組織)が担っていた役割が、文化・文明が発展していくにつれて、学問的な領域に置き換わっていったからではないかと思います。また、趣味や思想の多様化によって、キリスト教・イスラム教・仏教といった大きな枠に人々を当てはめるのが難しくなってきたことも理由にあると思います。
一方で、宗教は国や民族の社会や言語文化・生活習慣の基礎になっているので、将来的にも宗教は完全に廃れることはなく、同時に宗教について最低限の知識は学んでいく必要はあり続けると思います。
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※ちなみに下で紹介している雑誌「月刊住職」はネットで調べると面白いです。
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