最近の漫画村とAniTube(アニチューブ)問題から今後の出版・コンテンツ業界の理想のありかたを勝手に考えてみました。
関連:【海賊版】漫画村とAniTube閉鎖問題からわかったこと【違法コンテンツ】
関連:社会経済に関する過去記事
☆コンセプト:売れないならいっそ売らないという発想で「小説家になろう」のラノベ書籍化モデルを出版業界全体で応用、内容自体はネットで無料公開し、商品化したいものだけスポンサーが付加価値をつけて製品化、ユーザーは作者に直接寄付できる。
☆現場の課題:売れ筋が読めない、違法アップロードサイトに収益を取られる、そもそも国内は読者の母数(人口)が減っている
☆活動主体(理想):ピクシブ・ニコニコ・クランチロール・大手出版社・大手通販サイト等の合同
☆プロセス:
1.インターネット上にアニメ・マンガ・小説・音楽の統一プラットホームを設立
(コメント・広告・投げ銭機能付き。諸言語対応)
2.作者が自由に投稿、投稿作品には自動で関連広告が付く。アクセス数に応じて作者に広告収益の一部が分配される。残りはサイト維持経費と、出資金の比率に応じて分配。
3.作品ページにはSNSでの拡散用に自由利用可の壁紙素材なども用意。
3.読者は、有料会員のみリアルタイムで全編読める。一方で違法転載を防ぐために特定用コードが各ページに付く。無料会員には、序盤のみ見放題、一定期間後に全編見放題。一定期間の限定公開の後は全員に全編無料配信
4.アクセス統計データや読者投票を基に、出版社がリスクを取って出版。その際、再編集やグッズなど付加価値をつけて販売。出版社はリスクの対価に単行本の利益や各種版権を得られる。
5.人気作品は海外翻訳版も配信。海賊版サイトに収益を奪われないために、なるべく早い段階で翻訳する。
☆ポイント:
・誰でも作品を世界に発信できる
・違法アップロードサイトを根絶し、収益化できる
・確実に売れる作品だけ出版できる
・出版せずとも全世界のユーザーを収益化出来る
☆補足:
・現時点でも似たような構想はありますが、各出版社が独自に実施しているので知名度がなくアクセスがのびず現状を変えられないです。また、AmazonやAU・ドコモといった既存企業の定額有料見放題コンテンツだと、対応コンテンツが少なく、企業の中抜き分が多いため作者には全く還元されません。
・料金設定については、完全に有料化すると知名度が上がらず海賊版が違法アップロードサイトに流れるだけとなります。そのため、クランチロールのように「先に読めること」と「高品質な現物をコレクションできること」という価値に課金させるのがよさそうです。
・違法アップロードサイト経由で作品を見る層は、結局はお金を出し渋るので、本人がお金を出さずともトータルで収益になるシステムに作り変えるべきだと思います。
・実際に本を買う人は、紙の質感やコレクション性も含めて価値に対価を払うので、ネット上で先行配信してもそれほど売上に影響はないと思われます。逆に、コミックの内容そのものの価値が相対的に下がるので、書店の万引きが下がり収益性が改善されるとも考えられます。
※以下の記事でも今回の記事に関連した、いろいろなアイデアを出しています。
関連:漫画村とAniTube閉鎖問題からわかったこと
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インプレス (2016-09-13)
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