外国人から見た阪大生や大阪大学、そして日本人や日本文化といったテーマで、留学生活を終えて帰国する直前の外国人留学生の友だち数名にインタビューしてみました。
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今回インタビューに協力してくれたのは、大阪大学箕面キャンパスの日本語日本文化教育センター - CJLCの半年間or1年間の留学プログラムに参加し、阪大箕面キャンパスの学生寮に滞在していた、ブルガリア・ロシア・韓国・タイ・インドネシア出身の留学生の友だちです。
<質問項目>
1.YOUはどうして阪大に?阪大を選んだ理由
2.阪大や阪大生のいい所
3.阪大や阪大生の悪い所
4.出身大学と違う点
5.留学生活で感じたこと
6.留学生活に対する不満
7.留学する前と留学した後の留学生活のイメージの変化
8.留学生活で変わった事
9.日本人に伝えたい事、知ってほしい事
10.自分の知っている範囲で両国にはどんな関係がある?
11.もし、あるとすれば両国の最大の問題は何?
<大学内について>
1.YOUはどうして阪大に?阪大を選んだ理由
・大阪は日本の中心部で旅行に便利だと思ったから。(韓国)
・都会と自然のバランスのとれた場所に行きたかったから。(ブルガリア)
・先生が決めた(インドネシア)
・成績順で阪大か神戸大しか選べなかったから。(ロシア)
・提携校の中で一番レベルが高い所だと思ったから(韓国)
・留学生に厳しく成績不振者には途中帰国もあるとの噂の北大よりいいと思ったから。(タイ)
2.阪大や阪大生のいい所
・寮から星が見える。(タイ)
・大学周辺の景色がよく、静か。先生の頭がいい。(ロシア)
・CJLCのプログラムで国内をいろいろ旅行できて楽しかった。(ブルガリア)
・CJLCでは自分のレベルや興味関心に合った授業を受けられた。(韓国・インドネシア)
・CJLCは実践的な内容の授業も受けられた(ロシア)
・CJLCと寮の距離が近く、多少寝坊しても安心。(タイ)
・チューターの友だちが大阪人で気が合った。大阪弁も学べた。(韓国)
・礼儀正しい。勉強で困ったら親切に教えてくれる。(ブルガリア)
3.阪大や阪大生の悪い所
・CJLCのオリエンテーションで配布された書類が多すぎてわからなかった。書類とは別にメールなどに添付してくれれば外出先などでも見れて便利だと思った。(ブルガリア)
・CJLCとJASSOの連携が悪く奨学金関連の連絡が遅かった(ロシア)
・奨学金関連のサポートが貧弱(ロシア)
・学部生との共通科目がなく、日本人の友だちが作りにくい。(ロシア)
・箕面キャンパスでは学部生と留学生の交流イベントが皆無(インドネシア)
・箕面キャンパスは文化系の部活やサークルが少なかった。(ブルガリア)
・箕面キャンパスでは学部生と留学生の交流イベントが皆無(インドネシア)
・箕面キャンパスは文化系の部活やサークルが少なかった。(ブルガリア)
・寮や大学から、梅田などの中心部は遠く、移動にお金がかかる。(ロシア)
・大学の保健センターがいつも開いてない(ロシア)
・キャンパスや体育館の警備員が不親切で面倒くさそうな対応をされた。(韓国)
・箕面キャンパスは坂が多い。(韓国)
・寮の壁やドアが貧弱で、外の音が聞こえてうるさい。(韓国)
・寮の近くにヘビや虫が出てこわい。(タイ)
・寮の近くにヘビや虫が出てこわい。(タイ)
・寮の近くにストーカーやナンパ男といった不審者が出る。(ロシア)
4.出身大学と違う点
・地元の大学には入学時にオリエンテーションがあり合宿といったイベントもある。(インドネシア)
・地元の大学には日本語カフェがあり、他学部生を含めて交流できる。(ブルガリア)
・地元の大学には学祭がなく、地元の大学は寮から遠い場所にある。(ロシア)
・地元の大学では学祭は夕方から始まり、深夜までやっている。またお酒が出る。(韓国)
・地元の大学はキャンパスが分散していない。大学周辺には大きい学生街がある。(韓国)
・阪大生協の食堂のレシートに栄養表示があったこと。(ロシア)
・阪大にはキャンパス内にコンビニやプリンターがある。(ロシア)
・阪大にはキャンパス内に本屋がある。(インドネシア)
・阪大は地元の大学と比べて部活やサークルが多い。(ロシア)
<大学外も含めて>
5.留学生活で感じたこと
・欧米と比べて、日本のあいさつは他人との距離が遠い(ブルガリア)
・日本人はハグやキスなどのスキンシップがまったくなかった。(ブルガリア)
・他の国も含めた、いろいろな文化に出会えて面白かった。(ブルガリア)
・あいさつの文化がいい。地元では積極的にあいさつする文化がない。(ロシア)
・旅行先を含めて、日本人は親切で差別されたりしなかった。(韓国)
・日本と韓国は案外変わらないと思った。(韓国)
・交通機関が安全で移動が楽。(タイ)
6.留学生活に対する不満
・日本人の友だちが作りにくい。(ブルガリア・全員)
・日本人の友だちができず、代わりに外国人の友だちが増えた。(ロシア)
・日本人と知り合いになって連絡先交換をしても、その後の交流が皆無(ロシア)
・日本語を学んでも使うチャンスがなく、英語で話しかけられる。(ロシア)
・物価や交通費が高い(ロシア)
・買い物中に外国人とわかると店員に逃げられた。(ロシア)
・出先で知らない人に突然はたかれた(インドネシア)
・旅行先で変なおじさんに方言?でからかわれたが意味不明だった。(韓国)
・旅行先でわざとぶつかってくる人がいた。(タイ)
・バイト先で他人のミスを自分のせいにされた。(タイ)
・バイト先では監視されているような気がした。(タイ)
・外国人だからとバイトを拒否された(ロシア)
・ヒジャブ(イスラーム教のスカーフ)のためにバイトを拒否された。(インドネシア)
・バスや電車でよく避けられる。両隣が無人。(インドネシア)
・日本の中では人間と動物の間の、どこか小さな存在である様に思えてきた。(ロシア)
7.留学する前と留学した後の留学生活のイメージの変化
・意外に日本人と日本語で話すチャンスがなかった(全員)
・地元の大学に留学していた日本人と、実際に日本で出会った日本人は雰囲気が違った。(ブルガリア)
・地元の大学同様、教授と学生の身分差があって、厳格なイメージだったが、学部生の授業を見学した際、教授と学生の距離が近くフレンドリーな印象だった。(韓国)
・先生によって授業に個性があり、シラバス通りでない授業もあった(韓国)
8.留学生活で変わった事
・日本語が上手になった。初対面の人でも積極的に話せるようになった。(ロシア)
・自分の恥ずかしさをあまり気にしなくなった。(ロシア)
・忍耐強くなり、強い性格になった。(ロシア)
・外向的な性格になった。(ブルガリア)
・視野が広がった。英語の重要性を感じた。日本語の自信が湧いた。(韓国)
・違った考え方を受け入れられるようになった。(タイ)
・各国のステレオタイプが消え、その人の背景を知ってから物事を判断するようになった。(タイ)
・自炊して韓国料理の腕が上がった。(韓国)
・よく歩くようになった(インドネシア)
・仕事や働くことに対するイメージがわいた。(タイ)
9.日本人に伝えたい事、知ってほしい事
・日本人は内向的で外国人に対して怖がりが多いけど、無視しないで積極的に近づいてほしい。(ブルガリア)
・パーティーなどで日本人同士で固まるのはやめてほしい。(ロシア)
・連絡先交換をしたのなら時々連絡をしてほしい。(ロシア)
・日本語がわかる外国人には、英語で話さないで!(ロシア)
・英語の練習台代わりにしないでほしい(インドネシア)
・英語ではなく日本語で話しかけてくれるほうが嬉しい(ロシア)
・「日本語がお上手ですね」という言葉は聞き飽きた。正直やめてほしい。(ロシア)
・初対面でも趣味の話などをしてくれれば、どのような人かわかるし、お互いの共通点を見つけやすいのでは?(ロシア)
・韓国ドラマのイメージで、韓国人にいろいろと期待しすぎないでほしい。(韓国)
・日本人の対応は、杓子定規な一面も多いから、状況に応じて柔軟な対応を許してもいいのでは?(韓国)
・空気を読むのが苦手なので、何かあれば直接言ってほしい。(タイ)
・あいさつくらい返して!無視しないでほしい!(インドネシア)
・外国人だからといって思い込みで当たらないで!(タイ)
・外国人留学生も1人の人間であるとわかってほしい。(ロシア)
<個人レベルの国際感覚について>
10.自分の知っている範囲で両国にはどんな関係がある?
・ブルガリアヨーグルト、バラ、琴欧州。(ブルガリア)
・よくもなく、悪くもない関係。(ロシア)
・スポーツなど、よきライバル。(韓国)
・観光やビジネスや日本料理店。(タイ)
11.もし、あるとすれば両国の最大の問題は何?
・北方領土問題。(ロシア)
・竹島、慰安婦像問題、歴史認識の違い。(韓国)
・日本人とタイ人の性格や考え方が異なること。例えば、日本人の基準は厳しすぎて、やたら細かい計画を立てる。(タイ)
・お互いの国について情報が少なく、興味関心が薄い。(ブルガリア)
☆まとめ☆
今回のインタビューでは、予想外な意見が出たり、深いテーマに発展して話ができたりと収穫は多かったです。ただ、一つ気になったのは、全員が共通して「せっかく阪大に留学したのに阪大生と交流する機会がない」と言っていたことです。確かに、阪大の箕面キャンパスに来る外国人留学生は基本的に、本館棟から隔離されたCJLC棟と、食堂や寮の往復で一日が終わり、学部生との大規模な交流イベントもなく、寮生でもない限り、日常生活ではほとんど関わりがありません。また、学部生の方も留学生の情報を知らず、交流の場もないので、交流したくともできないという事情があります。外国語学部を擁し、世界適塾を自称する大阪大学には、もう少しがんばってほしいと思いました。
関連:なぜ阪大がつまらない大学なのか阪大生が理由を考えてみた
関連:大阪大学に関する過去記事
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4.出身大学と違う点
・地元の大学には入学時にオリエンテーションがあり合宿といったイベントもある。(インドネシア)
・地元の大学には日本語カフェがあり、他学部生を含めて交流できる。(ブルガリア)
・地元の大学には学祭がなく、地元の大学は寮から遠い場所にある。(ロシア)
・地元の大学では学祭は夕方から始まり、深夜までやっている。またお酒が出る。(韓国)
・地元の大学はキャンパスが分散していない。大学周辺には大きい学生街がある。(韓国)
・阪大生協の食堂のレシートに栄養表示があったこと。(ロシア)
・阪大にはキャンパス内にコンビニやプリンターがある。(ロシア)
・阪大にはキャンパス内に本屋がある。(インドネシア)
・阪大は地元の大学と比べて部活やサークルが多い。(ロシア)
<大学外も含めて>
5.留学生活で感じたこと
・欧米と比べて、日本のあいさつは他人との距離が遠い(ブルガリア)
・日本人はハグやキスなどのスキンシップがまったくなかった。(ブルガリア)
・他の国も含めた、いろいろな文化に出会えて面白かった。(ブルガリア)
・あいさつの文化がいい。地元では積極的にあいさつする文化がない。(ロシア)
・旅行先を含めて、日本人は親切で差別されたりしなかった。(韓国)
・日本と韓国は案外変わらないと思った。(韓国)
・交通機関が安全で移動が楽。(タイ)
6.留学生活に対する不満
・日本人の友だちが作りにくい。(ブルガリア・全員)
・日本人の友だちができず、代わりに外国人の友だちが増えた。(ロシア)
・日本人と知り合いになって連絡先交換をしても、その後の交流が皆無(ロシア)
・日本語を学んでも使うチャンスがなく、英語で話しかけられる。(ロシア)
・物価や交通費が高い(ロシア)
・買い物中に外国人とわかると店員に逃げられた。(ロシア)
・出先で知らない人に突然はたかれた(インドネシア)
・旅行先で変なおじさんに方言?でからかわれたが意味不明だった。(韓国)
・旅行先でわざとぶつかってくる人がいた。(タイ)
・バイト先で他人のミスを自分のせいにされた。(タイ)
・バイト先では監視されているような気がした。(タイ)
・外国人だからとバイトを拒否された(ロシア)
・ヒジャブ(イスラーム教のスカーフ)のためにバイトを拒否された。(インドネシア)
・バスや電車でよく避けられる。両隣が無人。(インドネシア)
・日本の中では人間と動物の間の、どこか小さな存在である様に思えてきた。(ロシア)
7.留学する前と留学した後の留学生活のイメージの変化
・意外に日本人と日本語で話すチャンスがなかった(全員)
・地元の大学に留学していた日本人と、実際に日本で出会った日本人は雰囲気が違った。(ブルガリア)
・地元の大学同様、教授と学生の身分差があって、厳格なイメージだったが、学部生の授業を見学した際、教授と学生の距離が近くフレンドリーな印象だった。(韓国)
・先生によって授業に個性があり、シラバス通りでない授業もあった(韓国)
8.留学生活で変わった事
・日本語が上手になった。初対面の人でも積極的に話せるようになった。(ロシア)
・自分の恥ずかしさをあまり気にしなくなった。(ロシア)
・忍耐強くなり、強い性格になった。(ロシア)
・外向的な性格になった。(ブルガリア)
・視野が広がった。英語の重要性を感じた。日本語の自信が湧いた。(韓国)
・違った考え方を受け入れられるようになった。(タイ)
・各国のステレオタイプが消え、その人の背景を知ってから物事を判断するようになった。(タイ)
・自炊して韓国料理の腕が上がった。(韓国)
・よく歩くようになった(インドネシア)
・仕事や働くことに対するイメージがわいた。(タイ)
9.日本人に伝えたい事、知ってほしい事
・日本人は内向的で外国人に対して怖がりが多いけど、無視しないで積極的に近づいてほしい。(ブルガリア)
・パーティーなどで日本人同士で固まるのはやめてほしい。(ロシア)
・連絡先交換をしたのなら時々連絡をしてほしい。(ロシア)
・日本語がわかる外国人には、英語で話さないで!(ロシア)
・英語の練習台代わりにしないでほしい(インドネシア)
・英語ではなく日本語で話しかけてくれるほうが嬉しい(ロシア)
・「日本語がお上手ですね」という言葉は聞き飽きた。正直やめてほしい。(ロシア)
・初対面でも趣味の話などをしてくれれば、どのような人かわかるし、お互いの共通点を見つけやすいのでは?(ロシア)
・韓国ドラマのイメージで、韓国人にいろいろと期待しすぎないでほしい。(韓国)
・日本人の対応は、杓子定規な一面も多いから、状況に応じて柔軟な対応を許してもいいのでは?(韓国)
・空気を読むのが苦手なので、何かあれば直接言ってほしい。(タイ)
・あいさつくらい返して!無視しないでほしい!(インドネシア)
・外国人だからといって思い込みで当たらないで!(タイ)
・外国人留学生も1人の人間であるとわかってほしい。(ロシア)
<個人レベルの国際感覚について>
10.自分の知っている範囲で両国にはどんな関係がある?
・ブルガリアヨーグルト、バラ、琴欧州。(ブルガリア)
・よくもなく、悪くもない関係。(ロシア)
・スポーツなど、よきライバル。(韓国)
・観光やビジネスや日本料理店。(タイ)
11.もし、あるとすれば両国の最大の問題は何?
・北方領土問題。(ロシア)
・竹島、慰安婦像問題、歴史認識の違い。(韓国)
・日本人とタイ人の性格や考え方が異なること。例えば、日本人の基準は厳しすぎて、やたら細かい計画を立てる。(タイ)
・お互いの国について情報が少なく、興味関心が薄い。(ブルガリア)
☆まとめ☆
今回のインタビューでは、予想外な意見が出たり、深いテーマに発展して話ができたりと収穫は多かったです。ただ、一つ気になったのは、全員が共通して「せっかく阪大に留学したのに阪大生と交流する機会がない」と言っていたことです。確かに、阪大の箕面キャンパスに来る外国人留学生は基本的に、本館棟から隔離されたCJLC棟と、食堂や寮の往復で一日が終わり、学部生との大規模な交流イベントもなく、寮生でもない限り、日常生活ではほとんど関わりがありません。また、学部生の方も留学生の情報を知らず、交流の場もないので、交流したくともできないという事情があります。外国語学部を擁し、世界適塾を自称する大阪大学には、もう少しがんばってほしいと思いました。
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