2018-03-28

『経済政策で人は死ぬか?』という本を読んでみたら衝撃的だった話




最近読んだ『経済政策で人は死ぬか?公衆衛生学から見た不況対策』(デヴィッド・スタックラー)という本がなかなか衝撃的だったので紹介してみました。
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この本は公衆衛生学という観点から、経済政策が国民の健康や寿命に与えるダメージについて、ソ連崩壊やアジア通貨危機やサブプライム問題といった過去の歴史的な経済危機の事例を材料に考察しています。

一般的に、不況になると政府の財政部門は緊縮財政を呼びかけて、就職支援・医療費・自殺対策といった社会保障費を削減し、銀行の救済に走ろうとします。

しかし、この本で紹介されている過去の各国の事例では、実は社会保障関係費を倍プッシュで増やし、銀行は自然原理に任せて潰れるがままにした方が結果として景気回復は早く、景気回復までのトータルコストは長期的に安上がりになるという事がわかります。

言われてみればなるほどという内容でしたが、これまで自分は社会保障費は最低限にして「小さな政府」にした方がいいのでは?と思っていただけになかなか衝撃的な内容でした。最近の先進国は少子高齢社会が進み「人材」の価値がこれまで以上に高まっているので、こうした観点からの政策立案は重要だと考えさせられました。

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経済政策で人は死ぬか?: 公衆衛生学から見た不況対策