2020-08-10

【発信者のジレンマ】YouTuberや芸能人といった好きなインフルエンサーが徐々につまらなくなってしまう5つの理由





YouTuberや芸能人といった好きなインフルエンサーが、徐々につまらなく感じてしまう理由を大きく5つ、ブログ・学内新聞・電子書籍・SNSといったメディア制作に関係してきた経験を踏まえて、主にコンテンツの制作・配信者側の立場でまとめてみました。



1.ビジネスライクなコンテンツ制作へ
どんな人でも有名になる前までは「好きなことで、生きていく」と、自信の好き嫌いでネタを集めて編集し、コンテンツを発信していき成長していきます。しかし、次第にファンの数が増え、企業案件やアフィリエイト広告などを意識し始めるようになると、「いかに面白いコンテンツになるか?」よりも「いかにファンの数や視聴回数が増やせて同時に稼げるか?」という視点を嫌でも考えるようになってしまいます。

そのため、コンテンツの方向性が次第に変化して、時には本心とは異なる言動をする必要も生まれ、結果としてつまらなさも感じる内容になってしまいます。


2.マニアックで鋭いネタから大衆ウケする凡庸なネタへ
コンテンツの制作・配信で成功するネタは、結局は、マニアックで鋭いネタよりも、一般大衆が話題を理解して共有できる程度の「浅く広い」内容のほうが全体として人気になる傾向にあります。

そのため、マニアックなネタで成功してきた人も、ファンが増えるほど次第にその大勢のニーズとレベルに合わせた内容に対応した作品を作る必要が生じ、結果として初期からのファンにはつまらなく感じる内容になってしまいがちです。


3.スポンサーの意向でリスク回避思考へ
インフルエンサーとしてファンが増えると、アフィリエイト広告や企業案件を受け入れて本格的な収益化の増大を目指すのが、この業界の一般的なゴールです。こうした「外部のスポンサー」も意識した作品作りをするようになると、いろいろと言動に制限が生じるようになってきます。

そのため、ドッキリネタや危険物ネタ、過激発言といった企業イメージを損なうリスクがある内容は、契約内容的に自粛せざるを得なくなってしまうため、次第に派手な精彩を欠く尖った内容の作品を作りにくくなってしまいます。


4.趣味からノルマへ
コンテンツの制作・配信の目的が、趣味から仕事に変わっていくと、収入やファンの数を維持し続けるために、次第に定期的な制作ノルマが生まれストレスとなっていきます。また、ファンのコメントやネットの反応は、どんな内容でも数が増えるとプレッシャーになってしまいます。

そのため、ストレスで制作へのモチベーションが下がったり、あるいは才能の枯渇で面白い作品が作れなくなったりします。


5.ファン自身の感受性や固定観念の変化
これは上記4つの理由とは方向性が異なりますが、コンテンツを消費する側のファンの心境にも実は原因があります。初期からのファンは多数のコンテンツを消費するうちに、自分自身の中でのコンテンツのイメージが生まれ、その軸や要求レベルとは外れる内容のコンテンツだと期待外れでがっかりしてしまったり、あるいは逆にマンネリ化を感じて飽きてしまい、結果つまらないと思われてしまうことも多々あります。

そのため、客観的にはコンテンツの質や方向性がそれほど変わらなかったとしても、そのコンテンツを消費する側の変化で、つまらなさを感じてしまうこともあります。



まとめ
このように「好きなことで、生きていく」事は案外難しく、全てのファンのニーズとレベルにあった作品を安定的に作り続けることは非常に難しいことがわかります。一般ウケして稼げる作品を作ろうとするほど、本来のファンから遠のいてしまうのでバランス感覚は重要です。そして、こうしたつまらなさの原因に打ち勝って、人気コンテンツを安定的に制作している人は凄いと思います。(自分も見習いたい。)

ちなみに、こうしたハードルを感じるコンテンツ制作ですが、どのような形であれやはりチャレンジ経験は得るものが多く、制作・配信者側の視点で世間を見れるのは面白いと思うので、個人的にこうしたチャレンジを積極推奨です!





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